●葷酒山門に入るを許さず
読み(ひらがな)くんしゅ さんもんに いるを ゆるさず。 |
意味くさいにおいのする野菜と、酒は、修行の妨げになるので、寺の中に持ち込んではならない、ということ。 |
解説にんにく、にら、ねぎなど、そして、生ぐさい肉や魚と、お酒は、心を静め清めるための修行のじゃまになるので、 寺の中に持ってはいることができない、ということのようです。お酒を飲むと頭の働きがにぶり、精神を集中させる力が 弱くなるなどの理由で、出家した者の戒律では、お酒を飲むことが禁止されていたようです。また、 においの強いにんにくやにらなどは、心を乱し精力がつくため、出家した者に対しては、これを食べることを禁止していたようです。 禅寺の門の前には、戒壇石という石の柱に「不許葷酒入山門」と書かれていて、寺の中は、修行をする為の清らかでけがれのない場所としていたようです。 しかし、実際には、これらの物もお寺では、食べられていたようです。 |
重要語の意味葷=「くん」と読み、@くさみのある野菜、にんにく、にら。A生臭い肉と魚。 酒=アルコールを含む飲み物で、アルコールによって人の脳をまひさせるもの。 日本酒、焼酎(しょうちゅう)、紹興酒(しょうこうしゅ)など。 山門=「さんもん」と読み、@寺の正面の門。Aお寺。禅寺。(お寺は本来、人里離れた山にあるべきなのでこのように言う)。 入る=「いる」と読み、はいるの古い言い方。 許さず=「ゆるさず」と読み、許さない。そのようにさせない。 修行=「しゅぎょう」と読み、仏教を学びその真理にもとづく悟りを得るために努力すること。 妨げ=「さまたげ」と読み、物事が進むのにじゃまになる。 寺=「てら」と読み、仏像を置いて僧侶が住み仏教の修行をするための建物。 戒律=「かいりつ」と読み、寺の僧侶が守るべき日常のきまりごと。不殺生、不偸盗、不邪淫、不妄語、不飲酒など。 戒壇石=「かいだんせき」と読み、戒律を守る目的で設けられた小さな結界を示す目じるしの石。結界石。 出家=「しゅっけ」と読み、一般の人が住んでいるこの世間を捨て仏門にはいること。 結界=「けっかい」と読み、寺の秩序を守るために決める一定の限られた場所。修行の妨げとなるものが入ることを許さない場所。 |
いわれ(歴史)と重要度不明。 重要度=☆☆☆ |
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