●猿の尻笑い

読み(ひらがな)

さるの しりわらい。

意味

自分の欠点に気づかないで、他人の欠点を、あざ笑う愚かさ、のたとえ。

解説

自分の悪いところを意識することがないので、自分にも同じような欠点があるにも拘らず、 他人の欠点を、ばかにして笑うことのおろかさをいった言葉のようです。 猿の尻は赤い色をしていますが、そのことに気づかない猿が、他の猿の赤い尻を見て、 あざけり笑うことから生まれたことわざのようです。 このような愚かさは、私たちの日常生活の中でも、よくあることではないかと思います。 自分の欠点に気づかないで、他人の悪いところばかりを気にして、知らないうちに他人を あざけっている時があります。五感に振り回されて、周りのことばかり気にしていると、 なかなか自分の欠点に気づかないものです。

重要語の意味

猿=「さる」と読み、にほんざる。体は深い茶色の毛を生やし顔と尻が赤い動物。  尻=「しり」と読み、動物のこしの後ろ側の下の部分。肛門のあたり。  笑い=「わらい」と読み、わらうこと。@おもしろいと思って顔をやわらげたり声を出したりすること。 Aあざけりわらうこと。あざわらうこと。  欠点=「けってん」と読み、不十分なところ。よくないところ。  気づく=「きづく」と読み、今まで意識していなかったことを知るようになる。  他人=「たにん」と読み、自分以外の人。  あざ笑う=「あざわらう」と読み、人のことをばかにしてわらう。  愚か=「おろか」と読み、考えが足りないようす。おとっているようす。  意識=「いしき」と読み、自分がどのような状況にあるのかを知っていること。  拘らず=「かかわらず」と読み、 、、、であるけれども。  日常生活=「にちじょうせいかつ」と読み、つねひごろの生活。  気にする=「きにする」と読み、心にとめる。意識がある方向へむかう。  知らないうちに=無意識に。  あざける=他人をばかにして言葉をはなったり笑ったりする。  五感=「ごかん」と読み、5つの感覚。視覚、聴覚、味覚、臭覚、触覚。  振り回す=「ふりまわす」と読み、むやみやたらに使う。 

いわれ(歴史)と重要度

御前義経記(ごぜんぎけいき)。    法句経63番の後半部。   重要度=☆☆☆   難易度=ふつう

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