●実るほど頭の下がる稲穂かな

読み(ひらがな)

みのるほど あたまのさがる いなほかな。

意味

人は、その徳行が深くなっていくに従って、謙虚になっていくというたとえ。

解説

人は、学問などを積み重ね、行法による功徳が備わってくると、次第に相手を敬い、頭が低くなるということのようです。 稲の穂は、実が熟してくると、次第に穂の先が垂れ下がり、頭を低くするので、このようにたとえるようです。 私(音吉)もそうですが、徳行の浅いうちは、頭も低くならず、気づかないうちに自分を誇示しようとするのだと思います。 このことわざは、「実るほど頭を垂れる稲穂かな(みのるほど こうべをたれる いなほかな)」または、 「実る稲田は頭垂る(みのるいなだは あたまたる)」とも言います。稲穂を菩薩と考え、たとえているようです。

重要語の意味

実る=「みのる」と読み、実がなる。実がつく。実が熟す。  頭=「あたま」と読み、ものの一番、高いところ。人の場合、首より上の部分。  稲穂=「いなほ」と読み、いねのほ。いねの上の方につけた実の集まり。菩薩。  徳行=「とくぎょう」と読み、功徳と行法。功徳を得る行法としての三学。  深い=「ふかい」と読み、物事の量が多いようす。学問や練習が多いようす。  従う=「したがう」と読み、、、、につれて。  謙虚=「けんきょ」と読み、自分の能力や知識を誇らないで相手を敬うようす。  学問=「がくもん」と読み、自分の知らないことを学び、おさめていくこと。  積み重ねる=「つみかさねる」と読み、学問などを何度も学び重ねていく。  行法=「ぎょうほう」と読み、修行の方法。戒定慧の三学。  功徳=「くどく」と読み、善根によって得られる能力や人格など。  備わる=「そなわる」と読み、身についている。  次第に=「しだいに」と読み、あることが少しずつ変化するようす。  相手=「あいて」と読み、何かをする時に対面する人。自分以外の人。  敬う=「うやまう」と読み、相手を大切な者と考え行動する。  稲=「いね」と読み、お米になる実をつける植物。すいとう。春に苗を植え秋に稲刈りをする。  穂=「ほ」と読み、稲の先につけるたくさんの実の集まり。  熟す=「じゅくす」と読み、稲の実などがしっかりと実をつける。  垂れる=「たれる」と読み、下にさがっていく。  浅い=「あさい」と読み、物事の量が少ない。  誇示=「こじ」と読み、誇らしく示すこと。じまんすること。  稲田=「いなだ」と読み、稲がうえてある田んぼ。  菩薩=「ぼさつ」と読み、大乗仏教の修行者。 

いわれ(歴史)と重要度

不明。   重要度=☆☆☆      難易度=少しむずかしい

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稲穂
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いなほ