●朝三暮四

読み(ひらがな)

ちょうさん ぼし

意味

目先の違いに、こだわって、結果として同じであることに、気づかないこと、のたとえ。

解説

その時その場所で、目につく表面的なことにとらわれて、結果的に同じであることを理解できない愚かさを 言うようです。また、言葉を巧みに使い人をだますことのたとえ、でもあるようです。また、変わりやすいことにも 使われるようです。この四字熟語には、次のような故事があります。「昔、猿を好きなおじさんが猿を飼っていた。 毎日、猿たちにとちの実を与えていたが、貧乏になったので、猿に与えるとちの実の数を減らすことにした。 どうやって猿に気づかれないように数を減らすのかを考えた。初め、朝に3つ夕方に4つ与えると、言うと、 猿が怒ったので、今度は、朝に4つ夕方に3つでは、どうかと聞いたら猿が喜んだ。」という話のようです。 とちの実は合計で7つなので、どちらも同じことなのですが、その日の朝の実の数が、3つではだめで、4つならよい、 という猿の愚かさをたとえとして表現した言葉のようです。

重要語の意味

朝=「ちょう」と読み、あさ。太陽が東の空からのぼる頃。  三=3つ。  暮=「ぼ」と読み、くれ。夕方。太陽が西にしずむ頃。  四=4つ。  目先=「めさき」と読み、@目の前。Aその時その場所。  こだわる=あることだけに気持ちがとらわれてしまうこと。  気づかない=自分の置かれている立場などを知らないこと。  巧み=「たくみ」と読み、じょうずなようす。  だます=違うように見せかけてあることを信じさせること。  猿=「さる」と読み、人間に最も似ている動物だが人間より知能が劣る動物。 

いわれ(歴史)と重要度

列子(れっし)・黄帝。   重要度=☆☆☆

スポンサードリンク

朝三暮四


【道教の列子】