●能ある鷹は爪を隠す

読み(ひらがな)

のうあるたかは つめをかくす。

意味

人より優れて、ある事をとても上手にやってしまうような人は、 その見事な、技や力を人前で得意になり、軽々しく、見せつけるようなことは しないというたとえ。

解説

鷹は、自分のえさとなる動物を、捕(と)る能力に優れているようです。 その鷹の中でも、特にえさを捕る能力に優れた鷹は、えさを捕るとき意外は、 ほとんど、その鋭い爪を利用することがないので、このような句が生まれたのではないかと考えられます。 鷹は、見た目も、かっこいいので、古くから、尊(とうと)ばれ、重要な鳥として扱われて、 きたようで、奈良時代以降は、盛んに、鷹狩(たかがり)が行われていたようです。 この句は、分類的に、「仕事」と「動物」とも関係があります。

重要語の意味

能=ある事を、確実にやりとげる力があること。  鷹=「たか」と読み、タカ目の鳥、ワシより小さいものをタカと呼び、 鋭く曲がったくちばしと、鋭い爪が特長。  爪=「つめ」と読み、この場合は、鳥の足の先にある硬いもので、 先がとがっていて、獲物をとる時に使う。  隠す=表面に現れないように、見えなくする。 

いわれ(歴史)と重要度

北条氏直時分諺留(ほうじょううじなおじぶんことわざとめ)。   重要度=☆☆☆

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鷹狩(たかがり)

鷹は、昔から、人と関係の深い鳥のようで、鷹を使って、小さな動物や、 鳥を捕らえるために使われていたようです。奈良時代以降は、 とても盛んに行われ、江戸時代では、武士の武芸の一つとして用いられ、 幕府や大名が、鷹匠(たかじょう)と呼ばれる鷹狩を専門に行う人 (鷹を飼って、獲物を捕るため、鷹を訓練する人)を、お金を払って、 使っていたようです。

鷹狩に使われるのは、オオタカ、クマタカ、ハヤブサなどがあるようで、 その鋭い爪と、くちばしで、獲物を捕るのが、とても上手のようです。 ハヤブサとは、「隼」とも書き、ハヤブサ科の鳥、少し小型のタカを言いい、 速く飛ぶので、この名があるようです。


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