●油断大敵

読み(ひらがな)

ゆだん たいてき

意味

最も恐ろしい相手とは、自分自身が、気をゆるめて、注意を怠ることである。

解説

どんな強い相手よりも、自分の心の中に生まれてくる、おごりや、気のゆるみは、 最も恐るべき相手とすべきであり、油断こそが、さまざまな失敗や、自分の立場を失わせる原因 になるので、十分に気をつけるべきであるという、いましめのようです。

重要語の意味

油断=「ゆだん」と読み、気をゆるめて、注意を低下させてしまうこと。  大敵=「たいてき」と読み、最も強い敵。自分に多くの害を与えてくる相手。  怠る=「おこたる」と読み、持続すべき注意などの気くばりを低下させること。  おごり=自分が優れていると思い、他を軽く見ること。

いわれ(歴史)と重要度

江戸いろはがるた。   重要度=☆☆☆

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油鉢(ゆはつ)

鉢(はち)は、もともと、古代インドのサンスクリット文字を短くした 言葉で、仏教の出家者が、人々から食事をいただく、たくはつの時に、 用いた、入れ物を意味するようです。

油鉢とは、油を入れておく入れ物のようで、飲むときに利用したのか、 火をともすときに利用したのかは、分かりませんが、当時の、仏教の 修行者にとって、この入れ物に、油を入れて歩くとき、中の油を、 一滴もこぼさず、歩くのが、当然だったようです。 油を、こぼさないように、歩く為には、精神を集中しなければなりませんが、 これを、おこたると、油はこぼれてしまいます。注意をおこたり、 気をゆるして、油をこぼした時のことを、「油断」といったのではないかと 考えられます。

油断大敵