●胡蝶の夢

読み(ひらがな)

こちょう の ゆめ。

意味

夢と現実との区別がはっきりしないこと、また、人生が不安定でしっかりしていないこと、のたとえ。

解説

このことわざは、荘子に書いてある、次のような故事に基づくようです。 昔、荘子が蝶になった夢を見た。夢の中で自分が人間であることを忘れ、楽しく飛び回った。 夢からさめ、自分が人間、荘子であることに気がつき、夢の中のことを思い出してみると、 荘子自身が蝶になったのか、それとも、蝶が荘子になったのか、よくわからなくなってしまった。 という故事です。夢の中で起こった事と、今の現実の自分との区別がはっきりしない状況を言っているようです。 夢に出てくる荘子と蝶は別のものですが、荘子が蝶になって空を舞うことを 物化と言うようです。

重要語の意味

胡蝶=「こちょう」と読み、蝶の呼び名の古い言い方。少し羽根が大きな蝶。  夢=寝ている間に不思議な体験などをすること。  蝶=「ちょう」と読み、昆虫の一つ、2対のはねを使って空中をひらひらと舞う虫。多くは美しい色合いをしたはねを持つ。  荘子=「そうじ」と読み、中国戦国時代の荘周という思想家。荘子という本を書いた人。荘子は荘周を敬って呼ぶ時の名。  物化=「ぶっか」と読み、心の中で思うものが別のものに変化すること。 

いわれ(歴史)と重要度

荘子・斉物論(せいぶつろん)・胡蝶の夢。   重要度=☆☆☆

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