●月満つれば則ち虧く

読み(ひらがな)

つきみつれば すなわちかく。

意味

ものごとは、盛りに達すると、やがて衰えていくということのたとえ。

解説

月は、満月になれば必ず、その瞬間から毎日、少しずつ欠けて行き、やがて真っ黒な新月になります。 月の満ち欠けと同じように、全てのものごとは盛んになれば、衰えていくことをたとえたのだと思います。 その意味で、月の満ち欠けは、この世界のものが、常に変化している事実を認識するのに最適な現象です。 月の姿は、休むことなく千年、万年も繰り返し変化し続けています。そして、 月の満ち欠けを観察することは、諸行無常を体験することだと思います。

重要語の意味

月=「つき」と読み、地球の引力によって地球の周りを動いている天体。 地球と太陽と月の位置によって太陽の光が月に反射して夜空に明るく見える。  満つる=「みつる」と読み、いっぱいになる。みちる。  則ち=「すなわち」と読み、前の現象の文章に続く次の現象を説明する時に使う語。  虧く=「かく」と読み、欠く。かける。満月の一部が少しずつ小さくなる。  盛り=「さかり」と読み、ものごとの勢いが最も強い時。  達する=「たっする」と読み、とどく。その状態になる。  衰える=「おとろえる」と読み、弱くなる。  満月=「まんげつ」と読み、丸く見える月。夜空に太陽の光が反射して丸く見える月。望。  瞬間=「しゅんかん」と読み、短い時間。  欠ける=「かける」と読み、少しずつ小さくなる。  新月=「しんげつ」と読み、月と太陽が同じ方角にあるため月が真っ黒になる時。朔。  満ち欠け=「みちかけ」と読み、月が丸くなったり半月になったり三日月になったりすること。  常に=「つねに」と読み、いつも。  変化=「へんか」と読み、姿が変わること。ようすが変わること。  認識=「にんしき」と読み、そうであるとわかること。意識として認めること。  最適=「さいてき」と読み、もっとも当てはまること。  現象=「げんしょう」と読み、現実に起こっているものの姿。  姿=「すがた」と読み、そこに現れている形や色。  観察=「かんさつ」と読み、目的となる外の物の変化を詳しく見ること。  諸行無常=「しょぎょうむじょう」と読み、全てのものごとは常に変化しているという仏教の真理のひとつ。  体験=「たいけん」と読み、実際に身体で味わい感じること。 

いわれ(歴史)と重要度

史記・蔡沢(さいたく)。   徒然草83段。  易経。   重要度=☆☆☆   難易度=ふつう

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