●知恵多ければ憤り多し

読み(ひらがな)

ちえ おおければ いきどおり おおし。

意味

知恵が多くなると、世の中の矛盾や不合理が分かってきて、憤慨することが多くなる、ということ。

解説

世の中のいろいろなことを知るようになり、そのことについて考えを多く持つようになると、 世の中の理屈に合わないことが、よくわかって、そのことに対して悩み苦しみ、怒ったり悲しんだりすることが 増える、ということのようです。このことわざは、旧約聖書の中にあり、使われている「知恵」という言葉は、 英語では、”wisdom”になっていて、賢いこととか知識を多く持っている、という意味があるように思います。 日本語の場合の「知恵」は、もう少し違う意味があると思います。また、 世の中は、正しいことだけであれば、いいのだけれど、意外と理屈に合わない間違ったこともあるので、 それに気がつくと、そのことについて納得できないで、苦しむことではないかと思います。

重要語の意味

知恵=「ちえ」と読み、いろいろなことをよく知っていて頭の働きがよいこと。  多い=「おおい」と読み、たくさんあること。  憤り=「いきどおり」と読み、あることが気に入らなくて怒り悲しむこと。  矛盾=「むじゅん」と読み、ものごとの道理が一致しないこと。理屈に合わないこと。  不合理=「ふごうり」と読み、ものごとが理屈に合わないこと。  憤慨=「ふんがい」と読み、理屈に合わないことに対して非常によくないことだと怒ること。  理屈=「りくつ」と読み、ものごとのすじみち。理にかなっていること。  旧約聖書=「きゅうやくせいしょ」と読み、ユダヤ教の聖典。キリスト教にも受け入れられ新約聖書と区別するためにこのように呼ぶ。  賢いこと=「かしこいこと」と読み、要領がよいこと。言動に優れていること。  知識=「ちしき」と読み、あることに関してよく理解し記憶していること。  怒る=「おこる」と読み、思うようにならないため心を悪くする。腹を立てる。  悲しむ=「かなしむ」と読み、心が満たされず思うようになってほしいと願い悩む。  納得=「なっとく」と読み、あることを理解して認めること。 

いわれ(歴史)と重要度

旧約聖書・伝道の書。   重要度=☆☆

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知恵
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