●才余りありて識足らず
読み(ひらがな)さいあまりありて しきたらず。 |
意味頭の働きは優れているが、見識が足りない、ということ。 |
解説このことわざは、蘇軾(そしょく)と言う詩人が、前漢の学者(賈誼)を批判したことばで、どんなに優れた才気があっても、 見識がなければ、優れた人格者とは言えないということを言った言葉ではないかと思います。 たとえば、難しい数学の問題を、すぐに解決して答えを出すような優れた頭の働きを持っていても、 見識がなかったら結局、かたよった人間になってしまうので、才気と見識のバランスが大切であるということを 言ったことわざのようです。才気、見識ともに難しい言葉ですが、才気は才能を含み、見識は、身の回りで起きている 現実を正しく判断できる心の働きのことではないかと思います。 |
重要語の意味才=「さい」と読み、才気。才能。 才気=「さいき」と読み、頭の働きが優れていること。 余りありて=「あまりありて」と読み、余るほどある。あり過ぎるほどある。十分にある。 識=「しき」と読み、見識。 見識=「けんしき」と読み、物事を正しく見分ける心の働き。正しい常識。 足らず=「たらず」と読み、足りない。 才能=「さいのう」と読み、ある特定のことを他人より上手にやってしまう力。技能。 蘇軾=「そしょく」と読み、中国の詩人。[1036-1101]。 |
いわれ(歴史)と重要度蘇軾(そしょく)の賈誼論(かぎろん)。 重要度=☆☆☆ |
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