●心こそ心迷はす心なれ

読み(ひらがな)

こころこそ こころまどわす こころなれ。

意味

こころこそが、感情や思い、意志などを正しく働かせないようにするところである、ということ。

解説

心は目に見えないので、だれもがあまり重要だとは考えませんが、心こそが、 感情や思い、考えなどを狂わせる原因をつくってしまうところである、ということのようです。 この句には、下の句があり、「心の駒に心許すな(こころのこまにこころゆるすな)」と続くようです。 心の駒とは、なんの制御もなしに走り回る馬にたとえた言葉で、人間の煩悩の心をあらわした言葉です。 この煩悩の心をしっかりと整えよ、という意味があるようです。感情や思いなどによって、さまざまな欲が生まれてくるのですが、 その欲を上手に抑えることが大切なのではないかと思います。音吉の勝手な思いつきですが、心を整えるには、 習い事や、読書などが、いいのではないかと思います。それから、音吉の読んだ本「禅シンプル生活のすすめ」 も参考になると思います。また、下の句に似たことわざには、 「心の駒に手綱許すな(こころのこまにたづなゆるすな)」と言うものがあるようです。

重要語の意味

心=「こころ」と読み、感情、思いや考え、意志や知識などの働きを起すところ。精神。  こそ=前の言葉を強調するために用いられるもの。  迷はす=「まどわす」と読み、考えや思いを混乱させる。正しい見方や考え方を失わせる。  なれ=なり(である)の已然形。「こそ」の結び語。  心の駒=「こころのこま」と読み、心の中を制御なしにあばれる馬にたとえた言葉。駒=馬。意馬心猿。  感情=「かんじょう」と読み、心の中で五感によって生じるさまざまなこと。  五感=「ごかん」と読み、見る、聞く、嗅ぐ、味覚、触るの5つの感覚。  思い=「おもい」と読み、心の中で感情や知識などによって生じること。  意志=「いし」と読み、心の中でやろうとすること。やりたいこと。  知識=「ちしき」と読み、過去に経験したことが心の中に記憶されること。  整える=「ととのえる」と読み、乱れをなくして正しくする。  制御=「せいぎょ」と読み、正しく動くように整えること。  煩悩=「ぼんのう」と読み、心をわずらわすもので、いかり、ぐち、むさぼりなど。  手綱=「たづな」と読み、馬を制御するために使うつな。  許す=「ゆるす」と読み、ゆるめる。  禅=「ぜん」と読み、坐禅を主とし日常の行住坐臥の心を整えようとする仏教の修行のひとつ。  習い事=「ならいごと」と読み、茶道、華道、書道、舞踏や、ピアノ、バイオリン、ギターなどを習うことによって身につける技芸。  読書=「どくしょ」と読み、本を読むこと。  道歌=「どうか」と読み、仏教や心学の精神をわかりやすい言葉で現わした短歌。  下の句=「しものく」と読み、和歌の字数、「五七五七七」の後ろの2つの句。 

いわれ(歴史)と重要度

道歌。   法句経。   重要度=☆

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