●毒を食らわば皿まで
読み(ひらがな)どくを くらわば さらまで。 |
意味悪いことに、手を染めてしまった以上、もう戻れないのだから、さらに悪いことをしてしまおう、ということのたとえ。 |
解説毒を食べたしまった以上、もう死ぬしかないのだから、その毒を入れてあった皿までもなめてしまおう、ということから生まれたことわざのようです。 悪いことを戒める言葉の多いことわざの中でも、悪いことをすすめるような句は珍しいように感じます。 悪いことと言っても、程度の違いから考えても、いろいろあり、必要悪という言葉もありますから、何を基準にして悪(あく)と決めるのかは、 とても難しいことと思います。「毒食わば皿まで(どくくわばさらまで)」とも言うようです。 |
重要語の意味毒=「どく」と読み、人の命にかかわるような危険な食べ物。 食らわば=「くらわば」と読み、食らうならば。 食らう=食べる飲むの乱暴な言い方。 皿=「さら」と読み、食べ物を入れるもの。 悪い=「わるい」と読み、人の行いなどが道徳的にはずれていて好ましくないようす。 手を染める=「てをそめる」と読み、あることをし始める。 なめる=舌の先を使って少し残った食べ物を口の中へ入れる。 必要悪=「ひつようあく」と読み、道徳的に見てよくないことだが、世の中が問題なくまとまる為に必要となること。 悪=「あく」と読み、悪いこと。 |
いわれ(歴史)と重要度江戸末期の読本(よみほん)、南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん)。 重要度=☆☆☆ |
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