●感応道交

読み(ひらがな)

かんのう どうこう

意味

衆生が、仏の教えに感ずるものがあった時、仏がこれに応えて近づき、衆生の道と仏の道が交わること。

解説

ある人が、仏の教えを聞いたり読んだりして、この教えが大切で必要であると感じた時、仏がこの人の求めに応じて近づくことにより、 教えを求めている人の心と仏の心がつながる、ということのようです。凡夫が本気で仏教を必要とした時、仏がこれに答えて、よい方向へ向かわせて 利益を与えてくれる、ということかと思います。また、仏教を教える者である師と、その教えを受ける弟子との間に、心が通じ合うことでもあるようです。 この四字熟語は、仏教の曹洞宗(そうとうしゅう)という宗派のお経の本、修証義・第三章に書いてあることばです。

重要語の意味

感=「かん」と読み、衆生が仏の教えを聞いてそれを必要なものと感ずること。  応=「おう」と読み、衆生の求めに応じて仏がこの求めにこたえること。  道=「どう」と読み、仏の道と凡夫の道。悟りを得るための修行の道。  交=「こう」と読み、交わる。いっしょになる。つながる。  衆生=「しゅじょう」と読み、人間と全ての生き物。仏が救おうとする全ての生き物。  仏=「ほとけ」と読み、悟りを得た者。悟りを得るため修行している者。  感ずる=「かんずる」と読み、@感動する。A心に思う。  応える=「こたえる」と読み、ある人の求めに返事をする。  凡夫=「ぼんぷ」と読み、仏の教えを聞いたことのない人。仏の教えを疑っている人。  本気=「ほんき」と読み、嘘偽りのない本当の気持ち。疑いのない気持ち。信じている気持ち。  通じ合う=「つうじあう」と読み、お互いがつながる。  修証義=「しゅしょうぎ」と読み、道元禅師(どうげんぜんじ)の書いた正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)より概要を 抜き出して集めた書物。五つの章より成る。正法眼蔵のダイジェスト版のようなもの。 

いわれ(歴史)と重要度

修証義・第三章。   法華文句。   重要度=☆☆

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感応道交


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