●仏法あれば世法あり

読み(ひらがな)

ぶっぽうあれば せほうあり。

意味

仏教には仏教のきまりがあるように、世間には世間のきまりがある、ということ。 異なる性質のものが互いにつりあっていることのたとえ。

解説

このことわざは、今の時代には合わない言葉で、仏教が盛んだった頃の言葉かと思います。 仏法は世間の生活を離れ、出家して戒律や生活のきまりを守り、修行の中心となる真理を実践 することと思います。また、世法は生きる為に仕事をし、お金をかせぎ食べてゆくという日常の 生活から生まれるきまりで、法律や、しきたり、習慣ではないかと思います。 出家した者は世間の人からお布施などを受けて生活し、世間の人は出家者から教えを受けたり、 心の平安を得たりすることで、仏法と世法は性質が違っていても、お互いに助け合って共存している という意味があると思います。また、仏法は世法とは、なじまないものですが、世法の考え方を取り入れ、 より世間に近づけたものが、大乗仏教ではないかと思います。

重要語の意味

仏法=「ぶっぽう」と読み、仏教の基本となる真理。真諦。四諦など。  世法=「せほう」と読み、世間のきまり。世諦。俗諦。法律や習慣など。  四諦=「したい」と読み、苦集滅道の4つの真理。  世間=「せけん」と読み、人が集まって生活する世界。  出家=「しゅっけ」と読み、俗世間の生活を離れ仏教に専念すること。  修行=「しゅぎょう」と読み、仏の教えを守り煩悩を離れることに努力すること。  法律=「ほうりつ」と読み、社会生活を安全で平等に暮らせるように決められたさまざまな事柄。  大乗仏教=「だいじょうぶっきょう」と読み、出家者だけの悟りではなく全ての人々の救済を目的に生まれた仏教。 

いわれ(歴史)と重要度

世話尽(せわづくし)。  狂言・鉢叩(はちたたき)。  華厳経。  大乗起信論。    重要度=☆☆☆   超古風。

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仏法
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