●藁で束ねても男は男

読み(ひらがな)

わらで たばねても おとこは おとこ。

意味

どんな格好をした男でも、男は、男としての値打ちがある、ということ。

解説

昔は、出家していなければ、どんな人でも、頭の髪の毛を長くのばしていたのではないかと思います。 長い髪の毛をたばねる時に使う、細いひものようなものを元結(もとゆい)といい、 普通は、紙のひもを使っていたようですが、この元結をわらで結んだ男性のことを言ったことわざのようです。 百姓などの貧しい生活をしていた男の人が、長い髪の毛を頭の上で、たばねる時、 わらを使って結ぶと、見た目がみすぼらしく見えたので、このように表現したのだと思います。 髪の髻(もとどり)を結ぶ時、わらを使って見苦しく見えても、男は男であるから、ばかにしては いけないということのようです。

重要語の意味

藁=「わら」と読み、稲(いね)の実を取った後、茎の部分を干して水分を取り除いたもの。何かを結んだりするのに使う。  束ねる=「たばねる」と読み、たくさんある長いもの(髪の毛など)をひとつにまとめる。ひとつの束にする。  男=「おとこ」と読み、@女でないもの。だんし。だんせい。Aまわりに対する男としてのめいよ。  格好=「かっこう」と読み、外から見たときのようす。  値打ち=「ねうち」と読み、人が持っている役に立つ程度。  出家=「しゅっけ」と読み、仏道を修めるために俗世間を捨てること。  髪の毛=「かみのけ」と読み、頭の上にはえている毛。頭にはえる細長くたくさんあるもの。  元結=「もとゆい」と読み、昔、長い髪の毛を頭の上で束ねる時使った細いひも。普通は紙ひもを使う。  百姓=「ひゃくしょう」と読み、@農民。農業を仕事にしている人。A一般の人。  髻=「もとどり」と読み、長い髪の毛を頭の頂上でたばねたところ。たぶさ。  みすぼらしい=見苦しい。かっこうがわるい。見た目がよくないようす。 

いわれ(歴史)と重要度

歴世女装考。   狂言・岡太夫。   重要度=☆☆☆

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